ウィキデータ(Wikidata)であそぼう : ウィキデータの項目ページの読み方(簡単編)

前回に引き続き、ウィキデータの紹介です。前回はここで読めます。suisui.hatenadiary.jp

前回の、ウィキデータでは検索した結果を地図に出せるよ、というところまではあちこちで紹介されいるため、すでに皆さんご存知だったと思います。今回は、検索例をお休みして、より楽しむために次に進む前にウィキデータのページの読み方を紹介します。

今回の説明がざっくりでも理解できれば、次回以降、紹介する検索条件をいじったりできるようになります。単に検索結果の紹介を見たいだけであれば今回は飛ばしてもらっても問題ありません。

ウィキデータじゃなくても

ところで、取り出したデータを地図に表示するだけであれば、Google先生のマイマップのほうが簡単で綺麗にできます。例えばこんな風にです。同様にAPIをつかえばOSMやGeonamesでも同じようなことが可能だと思います。じゃあウィキデータでできることはなんだ?というのを感じて欲しいと色々紹介していこうとしていのですが、目指しているものがカンタンキレイにできるもので十分であるならばどんどん使いましょう。人生は短いので、目的としたものを得られてより簡単にできるツールを選びましょう。

気を取り直して

次は、検索した結果からさらに検索してウィキデータっぽく使って行こうかと思ってます*1

しかし、何が検索できるのかがわかれば、自由にいじくり回してより楽しんでいただけるはずです。そのために、ウィキデータのページ読み方を紹介します。

ウィキデータのページのよみかた簡単編(①、②の③でウィキデータ)

ウィキデータの戎橋の項目を見てみてください。よく人が飛び込んでいるあの橋です。ログインしていると掲載している画像と少し違う表示になりますが大体同じはずです。

まずページの先頭に、Wikipediaと同じように「戎橋」とページの名前が書かれています。しかしURLと比べてみるとわかる通り、ウィキデータでのページのタイトルに当たる項目ID (item)と呼ばれるのは、右側のQで始まる方の番号です。

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アイテムID(Q)とラベル

橋の名前や、その下の別名などは、タイトル行の下にあるラベルが並んだボックス(Termbox、たーむぼっくす)の中の値のうち、日本語に対応するものをそのまま目立つように表示しています。つまり、先頭に表示されている「戎橋」は、Q11495351についた日本語のラベルという扱いになっています。

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Termboxと各ラベル

Termboxはすべてのウィキデータの項目に必ずあるものです。それだけにとても大事で、ウィキデータの特徴の一部が詰まっています。しかし重たくなるので今回はスルーします。

(いまやりたい)検索に関係あるのは、その下に大きな文字で「文」と書かれているところから下になります。

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文(Statement)

文というのは学校のマークではなく、ウィキデータに登録しているデータの一つ一つのことを指します*2。一つの箱が一つの文で、項目内のすべての文はその主語が先ほどみたTermboxのラベルの部分になっています。

QのPは値です(文の読み方)

ウィキデータのQで始まるページ内の文は全て、下の図のように①の②は③です(=QのPは値です)と読むと理解できるようになっています。*3

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文の読み方

大事なことなのでもう一度書きます

QのPは値です*4

ウィキデータのQに書く文は基本的に全てこの形になるよう制限されています。ウィキデータは、このQのPは値ですという文を大量に集めているサイトです。そのため、普通の文章を書くスペースは項目には存在しません。

値について

Pの種類によって値には様々なデータが入ります。しかし値の形式は以下のいずれかになります。

  • 別のQ
    • 戎橋のある国(P17)は日本(Q17)です
  • 文字列 + 言語
    • 戎橋の読み(P1814)は「えびすばし」です
  • 日付
    • 戎橋のできた年(P571)は2007年です
  • 数値 + 単位
    • 戎橋の全長(P2043)は18mです
  • 位置座標(緯度 + 軽度)
    • 戎橋の位置座標(P625)は34°40'8.602"N, 135°30'4.900"Eです

なお、画像やファイルはウィキメディア・コモンズに置くことになっていて、ファイル名の文字列で表現できます。また、数式楽譜表記も文字列でできるようになっています。

文(statement)で説明できるもの

この形式に限定すると、小説を書くことは出来ません*5。しかし、この世にあるものはほぼ全て*6文の組み合わせで表現できます。

どの程度細かな表現が現わせるかは、どのようなP/Qが存在するかにより決まります。当然ながら、現段階でのウィキデータではまだ表現できなものもあります。

そして、今表現できないものも表現できるようにするために、日々開発が続けられています。開発を進めている面々には、少なくとも百科事典に書かれている内容は全部この形で表現できるようにするぞ、という気迫を感じる開発状況となっているので、色々期待していいんじゃないかと思っています。

何を検索できるのか

ようやく目的の、検索に到達しました。

ウィキデータでは、QのPは値です、という文を大量に集めているので以下のような検索ができます。

  • Pが特定の値を持つQ
  • Pが特定の範囲の値を持つQ
  • 特定のPが存在しないQ

具体例の方が貧弱ですみません。2019年4月現在でPは6077種類、Qは63303000ほどあり、その組み合わせだけでも気が遠くなるほどの検索が可能です。また、これらの検索を組み合わせて絞り込んだり、複数の結果をマージ、あるいは差分を取ることなどができるため、無限の検索が可能となっています。

しかし無限無限といっていても仕方ないので、何ができるか紹介しようというのがこの遊ぼう企画です。今回は説明メインになりましたが、次回はこの説明も活かしてモリモリ検索していきます。

*1:正確には前回でもすでにやってはいます。

*2:文=Statement (すてーとめんと) といいます

*3:中には日本語が全く見えないページも多数存在するため理解できるかは言語能力にも左右されますが、言語がわからなくても同じ構造になっているのでかなり類推できます。

*4:この形式を、トリプル、あるいはトリプレットといいます

*5:断定はできません。。。しかし非常にむずかしいでしょう

*6:それが何であるかわかっている限り=百科事典のような記載ができるものである限りという条件がつきます。なお、わかっていないものでも不明という定義をつけたり、1300年ごろ、のように範囲だけ指定することはできます。

ウィキデータ(Wikidata)であそぼう : 基本の検索と地図表示

ウィキデータの基本的な使い方は、検索になります。

Google検索で皆さんが美味しいおうどんのお店を探したり、100年前に活躍した政治家についての情報を探したりするように、ウィキデータにあるデータから欲しいデータを探すのです。

しかし日本語のデータはまだあまり充実しておらず、お手軽に楽しさを実感できるものとそうでもないものの落差がとても激しい状態です。私が面白いと思うものが皆さんにも刺さるかどうかは全くわかりません。

そこで、特に興味がなくても馴染みがある一般的なもの、小さくある程度まとまったデータとして、大阪周辺にある橋のデータをそこそこ整備をしてみました。*1

橋、皆さんご存知だと思いますが、あの川とかに掛かっている橋です。

まずは検索してみる

ウィキデータで大阪市北区の橋を検索をクリックすると、赤い点の付いた大阪駅周辺の地図を表示します。

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大阪市北区の橋検索結果

クリックした先の地図はおおかたGoogleMapと同じように移動や拡大縮小できます。赤い点をクリックすると、橋の名前と位置が表示されます。

地図の表示があまり凝っていないのは、今の所はウィキデータは地図に特化したサイトじゃないのでそのへんあんまり頑張ってないんだぐらいに思っていただけるといいかと思います。

表示までの仕組み

この地図は、私があらかじめ作っておいたものではなく、クリックしてからウィキデータ内を検索して結果を地図に表示しています。そのため、ウィキデータにある位置情報を変更してもう一度クリックすると実際に位置が変わります。

リンクには、ウィキデータを検索するのに使うSPARQL(スパークル)という言語で、大阪市北区の橋を地図に表示してね、と書いています。言語でどう書くかはひとまず置いておいて、当たり前すぎて申し訳ないのですが、検索している様子は以下のような絵にできます。

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ウィキデータの検索のイメージ

後々SPARQLについてもかければ書いていこうと思うので、まだ焦る必要はありませんが、実際にどう書いているか興味のある方は、地図の画面左下にあるWikidata Query Serviceという文字をクリックしてみてください。コメントを読めば大したことが書いてないことがわかるかと思います。

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検索SPARQL表示のリンク

ウィキデータでは、橋や大阪市北区といったモノは、ラベルではなくQに数字が何桁か付いたIDで指定しています。また、Pに数字が続いているのはプロパティと呼んでいて、普通に表を書いたときに左側に並ぶ「なんであるか」の属性の定義です。ウィキペディアを編集される方であれば、infoboxの左側に並んでいるものがP、右側に並んでいるものがQと理解するのがわかりやすいかもしれません。今回は細かくは省きます。

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京橋よりinfoboxとウィキデータのPとQの関係

これから紹介する例でもSPARQLを使っていきますが、今わからなくても特に気にする必要はありません。触れたことのない人はみんな難しいと思っていて、多言語化など扱いやすくするため方法が今検討されています。今回は、ウィキデータ、検索するならSPARQL、とだけ覚えていただけると少し楽しくなるでしょう。

ちょっといじってみる

ウィキデータの面白いところは、検索での絞り込み条件をユーザーが自由自在に操れることです。

例えば、北区ではなく中央区の橋にする場合、検索で北区のIDにしていたところを中央区のIDに変更するだけです。そして、ちょっと工夫して、大阪市の区全部に登録されている橋というのもできます。*2

感覚としてはおうどんやさんを探してたけど、やっぱりピザ屋さんにしよう、ぐらいの感覚です。

こういった形で、データをいろいろな形で検索し、それをそれっぽい表示にすることができます。

今回の例に必要なデータ

応用クエリ

今回はほとんど同じ方法で、検索する場所や物を変えた物を紹介します。

*1:ほかにこんなものでやってみたい、というご希望などあれば教えていただけるとなんかできるかもしれません

*2:大阪市にある区を検索し、それらが所在地になっている橋を検索しています

ウィキデータ(Wikidata)であそぼう : はじめに

これから何度か、ウィキデータ(Wikidata)を使った遊び方を紹介しようと思います。

まず、少しだけウィキデータを紹介しておきす。ウィキペディアを運営しているウィキメディア財団がやっている名前のとおりデータを集めているサイトです。詳しくはWikidata:はじめにに説明があります。2012年に出来て、3月で全編集回数が英語版ウィキペディアを追い抜いたとても活発なサイトです。いまのところ日本語圏からの投稿者は少なく、とてものどかな雰囲気です。

とてもとても楽しいサイトですし、世界はすでにそれに気づいてすごい勢いで成長しています。そんなウィキデータでできることを、少しでも紹介して日本語の皆さんにも楽しんでもらおう、とこのエントリを書き始めました。

データの作り方についてはちょっと後回しにします。というのも、データを作るのに直接ウィキデータを編集する必要はないからです。ウィキデータにデータをつくりたい場合、ウィキペディアのinfoboxにデータを作っていくのが今の所一番お手軽です。

もちろんウィキデータの使い方を覚えてしまえさえすれば、早く、お手軽に、大量の処理も出来ます。しかしそのために覚えなければならないことが結構あり、それも分野とごとに異なります。使い方を覚えてからやりたいことが(まだ)できなかった、ちょっと思ってたのと違う、あるいは全然進まない。などのリスクを減らすお手伝いになれば良いなと思っています。

なお、編集方法についてどなたにでも、ほとんどの分野に当てはまるような書き方ができるものは、だいたいがすでにHelp:目次に書かれているので、急いで編集したい方はそちらを読んでみてください。

Wikidataにある日本語ラベル数のカウントができなくなってしまった話

一昨年かその前の年だと思いますが、日本語ラベルがついたものがいくつあるかをカウントするために、

select (count(*) as ?item) where {
    ?item rdfs:label ?l.
    Filter(lang(?l) = 'ja') 
}

というクエリで素直にカウントできていたように思います。

残念ながら結果を残せていないのですが、当時はjawpの記事数にちょっと盛ったぐらいで200万件なかった記憶があります。

こういうプロジェクトではレコード数が増えるに応じてitem間の関連が爆発的に増えていくため、サーバのスベックが変わらない限り徐々にできることが減っていくのは予想の範囲内なのですが、どうやら既に普通の方法ではカウントできなくなっていたようです。昨年タイムアウトが短くなった時に試しておけばよかったです。。

今日試したところ、上記のクエリではlimitをつけても100000までカウントできませんでした。

また、

select (count(*) as ?item) where{
  select ?item where {
  ?item rdfs:label ?l.
  Filter(lang(?l) = 'ja') 
  MINUS{
      ?article schema:about ?item ;
             schema:isPartOf <https://ja.wikipedia.org/> .
    }
  } limit 10000
}

こんな感じでjawpの数との差分を取るのもタイムアウトしてしまいました。

今実装されているクエリ・サービスでのクエリの最適化は、あまり性能が良くないようなので、裏技的にやる方法はあるのではないかと思ったりはしています。

しかし裏技的に頑張ってできてもスケールしないため、何か上手にカウントする方法ご存知の方は教えてください。(主に)わたしが喜びます。

インターナショナルオープンデータデイ2019 第10回LODハッカソン in インターナショナル・オープンデータ・デイ大阪2019 に参加させていただきました

ぽてぽて歩いて大阪で開催された iodd2019osaka.peatix.com に参加させていただきました。

ここ何年か色々参加させていただいているインターナショナルオープンデータデイ2019のイベントです。

Wikidataの日本語圏は普段あんなに閑古鳥なのに、勉強会なぞ成り立つのか?と、正直思っていました。しかし参加された皆様はだいたいにおいてどこかでお会いした方たちで、安心したというか今後が不安になったというかそこは複雑な気持ちになりました。

やった内容は、正式にはタイムテーブルとか内容とかも書かれている資料を公開してくださるそうなので、そちらをお待ちください。以下私(個人)視点での感想です。

最初の方に公式サイト、(wikidata.org)のWikidata:はじめに とかHelp:ヘルプとかから抜粋するなどしながら、ざっくりWikidataの説明をされていて、このあたりはだいぶ翻訳に手を入れたので聞いていてむずかゆくなりました。訳文考えている間はこういったイベントで使うとか考えていなかったなぁ、とか、わかりにくいと思っていたところはやっぱり「わかりにくいんですが。。。」と説明されたりしていて、改善点しかないな。という気持ちになりました。

みなさんそれなりにWikipediaを触ったことがあるようだったため、編集の基本的な操作で詰まることはあまりなく、むしろWikipediaとWikidataのルールの違いとか、こんなことしてしまっていいのかとか、jsの謎の挙動とか、探し方の違いとか、直感的にできそうでできない事とか、Wikidataの問題が色々見えて勉強になりました。やはり項目の作り方の違い(語彙のバウンダリの考え方の違い)は全然言語化できていないしされてもいない、今の所肌感覚でやっている部分が大きいので難しいなぁと思いました。

エディタソン

エディタソンは、あらかじめ用意してくださっていたリストの項目を探して、(可視化に便利なので)位置情報的なものをつけよう!というものでした。 私はいまだにやってる浪花百景の続きで、[[天王寺七坂]]のそれぞれの坂、[[真言坂]][[愛染坂]][[清水坂]][[逢坂]][[口縄坂]][[源聖寺坂]][[天神坂]]を作ったり、もともとある項目に追加したりしました。天王寺七坂の分類の適切なものがなかったので、勝手に[[坂道のグループ]]を作りました。この、〇〇のグループ系についてはこのところ何度も考えていたのでそういうのが必要とすぐにわかりましたが、これは結構いいネタなのでいつか言語化したいと思っています。

いつもどおりQuickStatementでだばっと(といっても30個ほど)流し込んだだけでしたが、自分であらかじめ調べていたりするものと違って時間がかかりました。QuickStatementを知っている人が誰もいらっしゃらなかったのは正直ちょっと驚いたりはしました。しかしあのぐらいHelpが充実しているものの使いこなしがホイホイ自力でできないと、失敗した時のリカバリが割と大変なものなので、しばらくは初心者よけに今のままでいいか、という感じにおちついています。一番必要なのはマンパワーで、現状は初心者に対応しつつ先端を追いかけるみたいな対応できるだけの手がないので。(微妙に誤解を生みそうな表現しかおもいつかなかったので追記します。初心者がWikidataをバリバリ使えるようになるのは何より必要な事ですが、自力で調べてリカバリできるぐらい調べてなんとかする属性の方でないと、今はわたしがしんどい、作業的に全くサポート継続できる見込みがなくて両者にわだかまりが残るだけで終わってしまう程度に手が足りていないという意味です)

お気持ちとか

今の私は、Wikidataは6000万件も登録があってもまだまだヒヨッ子で、一般の方にさあやってみましょう!という段階には全然来ていないなぁ、と思っています。全体のルールというか空気もまだ固まっていませんし、ひどい荒らし的なものにも遭遇していないため、wikidataはコミュニティもシステムもまだ弱いです。まだ、自分でわからないことを、やり方さぐって新しい事に手をつけ、やり直しになったりしてもなかなか折れない人でないと厳しいな、という思いは今も持っています。しかし今日参加されていた方の半分ぐらいは自治体関連の方で、なるほど確かにそういう需要はあるなと思ったのでした。ちょっとそういうのできるようになっとくべきかなぁなどと思い始めました。

時間的な制限もあって何も調べませんでしたが、ネットワークが細いせいなのか、Wifiとの相性が悪いのかネットワークが遅くて途中でtwitterは諦めてしまいました。その点中途半端で申し訳なかったです。編集のほうも、調べるのにとにかく時間がかかり、半分くらい諦めてしまいました。毎年この時期やってるんだから3月はルーター借りておけばいいのでは。。などと(なんどめか)思った次第です。

浪花百景その後とか

会場に以前バックヤードツアーに連れて行っていただいた大阪市立図書館のTさんがこられていて、浪花百景について伺う機会があったので、IDが全部甲和-1086になっている問題についてお尋ねしたところ、デジタルアーカイブの方の管理番号をみてください、とのことでした。その場では画面で見てなるほど完全に理解した。と思ったのですが、帰ってきて確認したらURLの29900とは一体。。。となってしまいました。IDからURL出せないとPの登録ができないのでそこはまた聞いてみよう。。。

感謝

IODDの開催に関わられた皆さん、大阪開催の色々な段取りをしてくださったLOD関西の皆様と本日多分全部一人でやられていた古崎先生、会場で再開できた皆様ありがとうございました。今の所、WikidataでJapan Search(のフリーライセンス部分)を全部飲み込む気概をもって頑張りたいと思います。ありがとうございました。

事故

二ヶ月程前、自損事故をおこしてやや大きな怪我をしました。

命に関わるケガや後遺症は回避できたので、その点はご安心ください。中途半端にお知らせして何名かの方に無用に心配お掛けしてしまったことをお詫びします。

事故は、自転車に乗っていたところに子供が飛び出してきて、避けるためにぶっ飛んでケガをした、というものです。相手の子供はかすり傷ですんでいて、私のカラダと持ち物以外破損もなく、事故としては大事にならずにすみました。

ケガは顔と右手が2週間、右足は3週間包帯ぐるぐるで、左手はひびが入って2ヶ月のケガでした。今残っているのは、折れた歯がまだ治療中で、首筋のむち打ちはしばらく継続、包帯とれたけどまだ指先のひびが痛い、というステータスです。すこし痛いけど普通に指が使えているのでまあよしとしています。

状況

普段通り慣れていた道を、小学校が終わったぐらいの時間帯にいつものノリで通ったのが敗因でした。

子供は左側に止まってキョロキョロしていて、ちょうど前を通りすぎるぐらいに自転車めがけて突っ込んできました。距離が近いので衝突まで1秒かからなそうで最大限焦りました。

気づいてすぐ最大限ブレーキをかけ、右に自転車を倒しかけました。もう自転車のかごにほとんど当たっていた子供を避けて左に飛んだつもりです。これがうまくいったのか、自転車にも私にも子供を巻き込まずに済みました。

子供が見えてからここまでで1秒弱ぐらいでしょうか。

飛んだといっても地面にスライディングした感じで、すぐに視界が消えました。頭の中で「頭!目!手!」と守るべき単語が響いたものの、体が追い付くはずはなく、辛うじて右手で受け身的な動きをしたぐらいで顔面を打って一瞬記憶が途切れました。

何秒かブラックアウトしたあと、気づいた時には両手の全指先が血だらけ、顔面左側が激しく痛くて血だらけで目があかず、上顎、下顎が両方痛くてうまく喋れませんでした。口の中も血と砂利だらけでなんかもう考えるのもイヤなかんじでした。が、いきている。

そばにメガネが落ちていたので、子供の様子を見なければ…とおそるおそるかけてみましたが、レンズがバキバキ、フレームもゆがみすぎていてひっかけてはみたけど落っこちました。子供にはそばにいたおばちゃんが声をかけてくれていて、普通に泣くでもなく返事がきこえたので、あ、耳と子供は平気っぽい、とすこし安心しました。

手首と右足も激痛で、折れてたらヤバイので諦めて、おばちゃんが呼んでくれた救急車を待ちました。

怪我と故障と

病院であれこれ検査したところ、前歯が折れてはいたものの、あとはほぼ打撲と擦り傷ですみました。看護師さんによると割とひどい打撲だそうで、その後内出血はひどかったです。目の横の傷は壊れたメガネが目の横数ミリのところから傷を作っており、目に近すぎて縫えず、しばらくひどいいでたちでした。血だらけだった全指は、軽く握って爪から突っ込んだようで、何本かが突き指で爪が割れたり、ひびがはいった程度ですみました。爪えらい。

顔と顎の傷は残り、爪は回復に半年ぐらいかかるようです。歯はきれいに折れすぎて左右の歯も失う羽目になりました。しかしお陰で顔の形は保てそうです。折れたのが上の前歯で、ちゃんと入れると大部分保険適用外になって、一本あたり30万円ぐらいときいています(涙)。左右も削ってるので、3本分かかったら死んでしまうのではないかとビクビクしています。

メガネは全損、自転車が故障して、この辺は調達済みです。医療費と修理でかなりのお金が消えていくので、ふたたび節約生活を余儀なくされることにあいなりました。まあこのぐらいで済んでよかった…。

感謝と明日と

そんなわけでまだまだ治療は続きますが、このほど歯以外について一旦治療終了したので、報告のエントリを書かせていただきました。

手が動かせなくてしょげていた頃、かつて自分もそうしていただいたことがある、と金銭的に援助をしてくださった方がおり、久しぶりに優しい世界を自分の事で体験しました。ありがとうございます。Today, you, tomorrow, meと呟いて、私も伝えさせていただきます。

たまたま、色々な偶然により、危険な状況が長引くのを回避して私は回復できるようです。目の横の傷口は失明寸前、指も骨折しなかったのはたまたま、歯が折れてなければ顎が骨折していたかもとのことでした。子供が無事だったのもたまたまです。 いろいろな偶然に感謝して、命を大切に生きていこうと再び決意しました。

皆様も、くれぐれも安全運転されますよう。

ウィキペディアタウンサミット 2017 京都

Wikipedia:オフラインミーティング/関西/ウィキペディアタウンサミット 2017 京都 - Wikipedia]に参加させていただきました。

まず、直前にスタッフの皆様にご迷惑をおかけしてしまったことをお詫びいたします。参加させていただいてありがとうございました。事前に伺っていた通り、現状がよくわかりました。多くの方に出会えたり、再会できてそれはそれは嬉しかったです。私を覚えていてくださった皆様、本当に感謝いたします。なんとか生きています。十年ほど前にお話しした通り、数十年後にまた笑顔でお会いできればと思います。

それぞれ紹介していただいた事例や、実施された内容については徐々にアップしてくださる方がいらっしゃると思います。去年伺った事例から、大きく一歩踏みだされていたあこさんさすがと思いました。モノも組織もあるのでまだまだ活躍していただけるだろうとワクワクしてます。いろいろな事例、楽しそうなみなさん、不安もありつつ希望を持つお顔、何もなかった昔しか思い出せない私は何を見ても一人嬉しくて泣いていました。

多分好意的な意見のほうが多数出ると思うので、中立に傾けるためにもやや批判めいた方角から書いてみます。

わたしはWikipediaを最低でも300年ぐらいは続けて欲しいと思ってます。それには最悪でも30年ぐらいのスパン、インターネットの世界なので4年ぐらいのスパンで世代交代がいるのではないかとも思っています。ファシリテーターを養成して裾野を広げる、というのは現代(いま)のニーズに合ってますし、必要なことでしょう。しかしウィキペディアとしての長期的な展望は全然見えないなと。そして、これだけまとまった人数を一つのクラスタで集められるのであれば、元々素人集団のウィキペディアンが、主催や正面から誘導する側に回るのはもはや辛くて、マニアなウィキペディアンはマニアなウィキペディアンの養成に力を入れたほうが効率いいだろうな、ということです。

人にものを教えるのは、とても難しいです。それが、誰にでも編集できるように作られたシステムのWikipediaの編集であったとしてもです。そして、教える人に教えるのはもっと難しく、システマティックに学ぶ方法が確立された教育分野であっても専門知識がいる分野です。加えて、ウィキペディアンのみなさんは教えるのが得意とか、教える技術を持った人の集まりではなく、どちらかといえば逆な人たちの集まりです。

いまの時点でウィキペディアンを長く続けている人は、Wikipediaを一人で始められた人のほうが多いといえるでしょう。こうして教わる機会ができたのは最近ですし、みなさんかなりの時間ひとりでWikipediaに向き合い、自分でルールを漁り、様々な地雷を踏み、少しずつ自分で学んだ、学べた人々のはずです。人に教えたり教わることも本業方面で得意な方もいらっしゃいますが、数の上では自分で学ぶことが得意な人の割合のほうが圧倒的に多いでしょう。そういう、得意でもなく、専門知識も持たない人達が背伸びして、教える人に教えることに手をだすよりも、教えるのが得意な数人に張り付いてどっぷりWikimedia沼にハメる方法を考えて、その人に広めてもらったほうが効率はよさそうだなぁ。と思いながら参加していました。今では教員の教員のプロの方もそこそこウィキペディアンしていらっしゃるようなので、可能であれば、そういったウィキペディアンばかりを集められたらなんか知見が集まっておもしろいかもだろうなぁ。とか。今なら逆に司書の人々の中でウィキペディアンやりたい人もいるんじゃないかなとか。それはそれとしてウィキペディアマニア養成講座、やりませんか?

(妄想終)熟練の皆様のによる数回にわたる集中講座で、図書館沼、巡検沼、NII沼、写真沼、科学沼、観察沼などにどっぷり浸かってもらううふふふふふ。(妄想終わり)

海獺さんが最初に、あなたたち、ファリシテーターやりたくてここにきてるけど、最近Wikipedia編集してますか?といわれたのに大変関心&賛同しました。ところで会場におられたウィキペディアンの皆さんたちは、自分の身の回りの人、たとえば親や子供、配偶者、恋人、親戚や隣のおばちゃん、友達、などにウィキペディアを教えて、定着したことがどのくらいあるのかなーと、そういうことです。いろいろな事情があるにしても、教員などをしておられて、教育の場でWikipediaを取り入れておられる方もいらしたのに、そういう方達がメインでしゃべる会にしなかったのはなんでなのか。準備とかの手間をかけずにもっと前にでてもらえる方法はあったのではないかとか。それともそういう方達が進行とか内容を考えてつくったのかなぁ。。などとぐるぐる考えていました。周りみんなウィキペディアンにしちゃったよ みたいな発表、目にしたことあったら教えてください。。そういう人がファシリテーターファシリテーターか、そのアドバイザーになれたら最高なんじゃないかと思います。

人に教えるのが得意じゃなくても、記事書くのが得意だったら、書くときに具体的に何をどうしたとか、自分がやっている方法を細かく細かくblogに書いて残しておく(あとで誰かが検索して見つけて読めるようにしておく)とか、得意なことをなるべく詳細に残すとかもとても重要です。はい。これは私自身がとても苦手なことなので書いてます。

どちらかといえば、ウィキペディアンの中から、ああして立ち上がって、本来得意でもない人に教えることに時間と労力を割いている人たちが出てきてくれているので、ついていきたい人たちには必死で真似して付いて行って欲しいな、というのが本当のところです。ウィキペディアンは、教えるの得意じゃありません。上手でもありません。エレガントな教え方もまだよく研究できてません。でも、教えたいんです。広まって欲しいんです。自分がじいちゃんになった後、WIkipediaが若者に喧嘩して、調べて、知識を積み上げていっている場であって欲しいんです。ぜひぜひそんな彼らに、付いて行ってください。

ご存知かもしれませんが、ファシリテーターになりたいみなさんに是非見て頂きたい動画を貼っときます。5分もなく終わります。リンク先なら日本語で字幕が出ます。


How to start a movement | Derek Sivers

TEDはすっかりChange the worldにとりつかれた宗教みたいになってしまってあまり好きではないのですが、いいこと言ってます。こうして、先頭に立って、慣れないことを続けてやってくださっている皆さんがいるのですから、他のことを上手に教えられる皆さんがfirst follwerになって、Wikipediaについて学んで、Wikipediaのこと教えたり、Wikipediaの楽しみ方を教えるスペシャリストになって、是非ともmovementを起こしてください。宜しくお願いします。

ところで英語であればそういう議論はすでにあるんだろうなあ、というか2006年のWikimaniaですでにそういうクラスあったよなぁ。と検索したら財団がページ作ってました。高齢者向けの記載とかわりとありますね。多すぎてしかもスカスカでわけわかりませんが。多分これの元になるページが英語版のどっかにあるので、さがしてみて海獺さんメモとあわせて時々読むことにします。そういえば10年ぐらい前にIRCで同じ時間帯に集まってwikimaniaみたいなノリでなんかガヤガヤやっていたのを思い出しました。JSTだと朝4時からとかで泣きそうだった。。なんてことしてるから体壊すわけですが。

最後の手前にもう一つ、ファシリテーター - Wikipediaこれを主催者側でなんとかするぐらいの気概などなくやろうとしているのか、そのへんはやはり気になるところです。

最後に、今回かなり多くの方のお顔と名前が一致しました。不安定な生活ゆえ、正面切ってお手伝いをし続けるみたいな活動が難しい状況ではありますが、徐々に出不精は解消していきたいと考えておりますので、今後とも宜しくお願い致します。