ウィキペディアタウンサミット 2017 京都

Wikipedia:オフラインミーティング/関西/ウィキペディアタウンサミット 2017 京都 - Wikipedia]に参加させていただきました。

まず、直前にスタッフの皆様にご迷惑をおかけしてしまったことをお詫びいたします。参加させていただいてありがとうございました。事前に伺っていた通り、現状がよくわかりました。多くの方に出会えたり、再会できてそれはそれは嬉しかったです。私を覚えていてくださった皆様、本当に感謝いたします。なんとか生きています。十年ほど前にお話しした通り、数十年後にまた笑顔でお会いできればと思います。

それぞれ紹介していただいた事例や、実施された内容については徐々にアップしてくださる方がいらっしゃると思います。去年伺った事例から、大きく一歩踏みだされていたあこさんさすがと思いました。モノも組織もあるのでまだまだ活躍していただけるだろうとワクワクしてます。いろいろな事例、楽しそうなみなさん、不安もありつつ希望を持つお顔、何もなかった昔しか思い出せない私は何を見ても一人嬉しくて泣いていました。

多分好意的な意見のほうが多数出ると思うので、中立に傾けるためにもやや批判めいた方角から書いてみます。

わたしはWikipediaを最低でも300年ぐらいは続けて欲しいと思ってます。それには最悪でも30年ぐらいのスパン、インターネットの世界なので4年ぐらいのスパンで世代交代がいるのではないかとも思っています。ファシリテーターを養成して裾野を広げる、というのは現代(いま)のニーズに合ってますし、必要なことでしょう。しかしウィキペディアとしての長期的な展望は全然見えないなと。そして、これだけまとまった人数を一つのクラスタで集められるのであれば、元々素人集団のウィキペディアンが、主催や正面から誘導する側に回るのはもはや辛くて、マニアなウィキペディアンはマニアなウィキペディアンの養成に力を入れたほうが効率いいだろうな、ということです。

人にものを教えるのは、とても難しいです。それが、誰にでも編集できるように作られたシステムのWikipediaの編集であったとしてもです。そして、教える人に教えるのはもっと難しく、システマティックに学ぶ方法が確立された教育分野であっても専門知識がいる分野です。加えて、ウィキペディアンのみなさんは教えるのが得意とか、教える技術を持った人の集まりではなく、どちらかといえば逆な人たちの集まりです。

いまの時点でウィキペディアンを長く続けている人は、Wikipediaを一人で始められた人のほうが多いといえるでしょう。こうして教わる機会ができたのは最近ですし、みなさんかなりの時間ひとりでWikipediaに向き合い、自分でルールを漁り、様々な地雷を踏み、少しずつ自分で学んだ、学べた人々のはずです。人に教えたり教わることも本業方面で得意な方もいらっしゃいますが、数の上では自分で学ぶことが得意な人の割合のほうが圧倒的に多いでしょう。そういう、得意でもなく、専門知識も持たない人達が背伸びして、教える人に教えることに手をだすよりも、教えるのが得意な数人に張り付いてどっぷりWikimedia沼にハメる方法を考えて、その人に広めてもらったほうが効率はよさそうだなぁ。と思いながら参加していました。今では教員の教員のプロの方もそこそこウィキペディアンしていらっしゃるようなので、可能であれば、そういったウィキペディアンばかりを集められたらなんか知見が集まっておもしろいかもだろうなぁ。とか。今なら逆に司書の人々の中でウィキペディアンやりたい人もいるんじゃないかなとか。それはそれとしてウィキペディアマニア養成講座、やりませんか?

(妄想終)熟練の皆様のによる数回にわたる集中講座で、図書館沼、巡検沼、NII沼、写真沼、科学沼、観察沼などにどっぷり浸かってもらううふふふふふ。(妄想終わり)

海獺さんが最初に、あなたたち、ファリシテーターやりたくてここにきてるけど、最近Wikipedia編集してますか?といわれたのに大変関心&賛同しました。ところで会場におられたウィキペディアンの皆さんたちは、自分の身の回りの人、たとえば親や子供、配偶者、恋人、親戚や隣のおばちゃん、友達、などにウィキペディアを教えて、定着したことがどのくらいあるのかなーと、そういうことです。いろいろな事情があるにしても、教員などをしておられて、教育の場でWikipediaを取り入れておられる方もいらしたのに、そういう方達がメインでしゃべる会にしなかったのはなんでなのか。準備とかの手間をかけずにもっと前にでてもらえる方法はあったのではないかとか。それともそういう方達が進行とか内容を考えてつくったのかなぁ。。などとぐるぐる考えていました。周りみんなウィキペディアンにしちゃったよ みたいな発表、目にしたことあったら教えてください。。そういう人がファシリテーターファシリテーターか、そのアドバイザーになれたら最高なんじゃないかと思います。

人に教えるのが得意じゃなくても、記事書くのが得意だったら、書くときに具体的に何をどうしたとか、自分がやっている方法を細かく細かくblogに書いて残しておく(あとで誰かが検索して見つけて読めるようにしておく)とか、得意なことをなるべく詳細に残すとかもとても重要です。はい。これは私自身がとても苦手なことなので書いてます。

どちらかといえば、ウィキペディアンの中から、ああして立ち上がって、本来得意でもない人に教えることに時間と労力を割いている人たちが出てきてくれているので、ついていきたい人たちには必死で真似して付いて行って欲しいな、というのが本当のところです。ウィキペディアンは、教えるの得意じゃありません。上手でもありません。エレガントな教え方もまだよく研究できてません。でも、教えたいんです。広まって欲しいんです。自分がじいちゃんになった後、WIkipediaが若者に喧嘩して、調べて、知識を積み上げていっている場であって欲しいんです。ぜひぜひそんな彼らに、付いて行ってください。

ご存知かもしれませんが、ファシリテーターになりたいみなさんに是非見て頂きたい動画を貼っときます。5分もなく終わります。リンク先なら日本語で字幕が出ます。


How to start a movement | Derek Sivers

TEDはすっかりChange the worldにとりつかれた宗教みたいになってしまってあまり好きではないのですが、いいこと言ってます。こうして、先頭に立って、慣れないことを続けてやってくださっている皆さんがいるのですから、他のことを上手に教えられる皆さんがfirst follwerになって、Wikipediaについて学んで、Wikipediaのこと教えたり、Wikipediaの楽しみ方を教えるスペシャリストになって、是非ともmovementを起こしてください。宜しくお願いします。

ところで英語であればそういう議論はすでにあるんだろうなあ、というか2006年のWikimaniaですでにそういうクラスあったよなぁ。と検索したら財団がページ作ってました。高齢者向けの記載とかわりとありますね。多すぎてしかもスカスカでわけわかりませんが。多分これの元になるページが英語版のどっかにあるので、さがしてみて海獺さんメモとあわせて時々読むことにします。そういえば10年ぐらい前にIRCで同じ時間帯に集まってwikimaniaみたいなノリでなんかガヤガヤやっていたのを思い出しました。JSTだと朝4時からとかで泣きそうだった。。なんてことしてるから体壊すわけですが。

最後の手前にもう一つ、ファシリテーター - Wikipediaこれを主催者側でなんとかするぐらいの気概などなくやろうとしているのか、そのへんはやはり気になるところです。

最後に、今回かなり多くの方のお顔と名前が一致しました。不安定な生活ゆえ、正面切ってお手伝いをし続けるみたいな活動が難しい状況ではありますが、徐々に出不精は解消していきたいと考えておりますので、今後とも宜しくお願い致します。